投資を始めるには証券口座の開設が必須です。
気軽に投資を始められる点や老後2,000万円問題からの資産運用への意識の高まりなどの背景もあり、現在ネット証券口座を開設される方が年々増加しています。
しかし数多くのネット証券が存在することから「どの証券口座を選択するべきか」を悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では数多くのネット証券の中から3つの証券会社「楽天証券」「SBI証券」「マネックス証券」に限定して特徴やオススメポイントを解説致します。
結論から言えば、どれも優良な証券口座である為、3証券全てを「開設」して得意分野ごとに使い分けることをオススメします。
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
---|---|---|---|
投資信託 クレカ決済 (ポイント還元) | 三井住友カード 月5万まで (還元率※0.5~2.0%) | 楽天カード 月5万まで (還元率1.0%) | マネックスカード 月5万まで (還元率1.1%) |
国内株 取引手数料 | アクティブプラン 100万円/日まで無料 | いちにち定額コース 100万円/日まで無料 | 一日定額手数料コース 100万円/日まで550円 |
単元未満株 (1株単位取引) | ○ 買付手数料全額 キャッシュバック | ✖ 取扱いなし | ○ 買付手数料 無料 |
米国株 取引手数料 | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) |
中国株 取引手数料 | 約定代金の0.286% (最大517香港ドル) | 約定代金の0.55% (最大5,500円) ※2022年7月より 約定代金の0.275% (最大5,500円)に変更 | 約定代金の0.275% (最大495香港ドル) |
外国株 取り扱い国 | 米国 (5,002銘柄) 中国 (459銘柄) 韓国 (131銘柄) ロシア (29銘柄) ベトナム (320銘柄) シンガポール (40銘柄) タイ (76銘柄) マレーシア (40銘柄) インドネシア (73銘柄) | 米国 (4,771銘柄) 中国 (1,196銘柄) シンガポール (50銘柄) タイ (75銘柄) マレーシア (43銘柄) インドネシア (72銘柄) | 米国 (4,577銘柄) 中国 (2,581銘柄) |
買付手数料 無料米国ETF | VT VTI VOO EPI GLDM QQQ SPYD AGG VGT IYR ※緑太字は2022年4月 より無料化 | VT VOO VTI SPY RWR GLDM AIQ FINX GNOM EPI QQQ SPYD AGG VGT IYR ※緑太字は2022年4月 より無料化 | VT VOO VTI SPY IVV EPI DHS DLN DGRW |
NISA | ○ | ○ | ○ |
つみたてNISA | ○ | ○ | ○ |
ジュニアNISA | ○ | ○ | ○ |
iDeCo | ○ | ○ | ○ |
他社にない ポイント① | SBIオリジナル 低コスト投資信託 「SBI.Vシリーズ」 を販売中 | 楽天SPUが上がり 楽天ポイント が貯まりやすい | 「10年スクリーン」 「銘柄スカウター」 などツールが充実 |
他社にない ポイント② | 住信SBIネット銀行 を通じて米ドルとの 為替取引をすれば 為替手数料が 25銭⇒4銭or2銭 | 楽天銀行と連携で ・銀行普通預金金利 が0.1%になる ・証券口座への入金 が不要になる | 米ドル購入時の 為替手数料0円 ※売却時は25銭 (4半期に1回見直される) |
他社にない ポイント③ | 25歳以下の方は 国内株式取引 手数料無料 | 日経新聞が 無料で読める | 米国株積み立て 配当自動再投資 設定が可能 |
投資信託では総合的に見て「SBI証券」が有利
各証券ごとに投資信託を積立するメリットはありますが「ポイント還元率」や「コスト面」など総合的に見た場合、「SBI証券」が頭一つ抜けます。特に人気の低コスト投資信託「SBI.Vシリーズ」は一部を除いてSBI証券でしか購入できない為、利益が出やすいのはSBI証券となります。
クレカ決済ポイント還元率
それぞれ投資信託の購入に際して月5万円までクレカ決済が可能です。
使用可能なカードとポイント還元率は以下の通り。
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
---|---|---|
三井住友カード(NL) ポイント還元率0.5% | 楽天カード ポイント還元率1% | マネックスカード ポイント還元率1.1% |
三井住友カード ゴールド(NL) ポイント還元率1% | ※2022年9月 買付分より一部 0.2%還元に変更 | |
三井住友カード プラチナプリファード ポイント還元率2% |
年会費のかからないノーマルカードの中(ゴールドやプラチナ以外)ではマネックス証券の1.1%が最も還元率が高く、毎月5万円を積立する場合の年間還元ポイントは6,600ポイントとなります。
カードの種類 | 1月あたりの 還元ポイント | 1年間の 還元ポイント |
---|---|---|
楽天カード ポイント還元率1% (9月より0.2%に変更) | 500ポイント (100ポイント) | 6,000ポイント (1,200ポイント) |
三井住友カード(NL) ポイント還元率0.5% | 250ポイント | 3,000ポイント |
三井住友カード ゴールド(NL) ポイント還元率1% | 500ポイント | 6,000ポイント |
三井住友カード プラチナプリファード ポイント還元率2% | 1,000ポイント | 12,000ポイント |
マネックスカード ポイント還元率1.1% | 550ポイント | 6,600ポイント |
※ちなみに三井住友ゴールドカードは年会費5,500円かかりますが年間100万円使用すれば翌年以降年会費が永年無料になります。
投信保有によるポイント付与率
それぞれ投資信託の保有資産額に応じてポイントが付与されます。
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
---|---|---|
保有資産額の 0.02~0.2% ※ファンドによって 還元率は異なる | 保有資産額が 定額到達時のみ 10~500ポイント | 保有資産額の 0.08%or0.03% ※大半は0.3% |
詳細はSBI証券へ | 詳細は楽天証券へ | 詳細はマネックス証券へ |
それぞれルールや付与率が異なりますが、資産額が一定の水準に達しないとポイントが貰えない「楽天証券」に比べて毎月資産額に応じてポイントが貰える「SBI証券」や「マネックス証券」のほうが有利になります。
例えば人気ファンドの「e-MAXIS Slim米国株式S&P500」であれば以下のようにポイントが付与されます。
保有資産額 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|
10万円 | 毎月 3ポイント | 初めて到達した時のみ 10ポイント | 毎月 3ポイント |
100万円 | 毎月 28ポイント | 初めて到達した時のみ 100ポイント | 毎月 25ポイント |
500万円 | 毎月 141ポイント | 初めて到達した時のみ 100ポイント | 毎月 125ポイント |
資産額が大きくなってきた時にポイント付与率が大きく影響します。
低信託報酬「SBI.Vシリーズ」を販売するSBI証券
投資信託の主なコストとしては、購入する際にかかる「買付手数料」と保有中にかかる「信託報酬」があります。
※信託報酬が安ければそれだけ利益が手元に残ります。
「SBI証券」では価格競争が激化する金融市場においても信託報酬がトップクラスに安い「SBI.Vシリーズ」を販売している為とても魅力的です。
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SBI証券 口座開設(無料)国内株も総合力で「SBI証券」が有利
いずれの証券口座も国内株取引に関しては、取引毎に手数料がかかるプランと1日定額プランがあります。
定額プランでは1日の取引額が100万円までなら手数料が無料になる「SBI証券」や「楽天証券」が有利になります。
また国内株は単元株(100株や1,000株)での取引が基本とされている為、どうしても取引価格が大きくなってしまい少額からの取引がしたい方にとっては重荷になります。
「SBI証券」や「マネックス証券」であれば単元未満株(1株単位)での取引が可能になり手数料も無料です。※SBI証券は取引時に手数料が回収されますが後日キャッシュバックされます。
つまり国内株の取引においては
「SBI証券」が有利になります。
※ちなみにSBI証券は25歳以下の方なら国内株の取引にかかる手数料が(取引額に関係なく)無料です。
日本株で高配当株投資を始めたい方にとっては魅力的な証券口座になります。
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SBI証券 口座開設(無料)米国株は各証券ごとに強みあり
米国株に関して言えばいずれも手数料は同じで、取り扱い銘柄数も大して差はありません。
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
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米国株 取引手数料 | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) |
取り扱い銘柄数 | 5,002銘柄 | 4,771銘柄 | 4,577銘柄 |
しかしそれぞれに以下のような特徴があります。
特徴 | |
---|---|
SBI証券 | 住信SBIネット銀行を通じて為替手数料 1ドルにつき4銭で両替が可能 ※通常は1ドルにつき25銭 |
楽天証券 | 人気米国ETF15銘柄の購入手数料が無料 特にRWRが無料なのは楽天証券のみ |
マネックス証券 | 円→ドルへの為替手数料が無料 ※四半期に一度見直される |
為替手数料面では「SBI証券」「マネックス証券」
SBI証券は連携銀行の「住信SBIネット銀行」を使うことで米国株買付に必要なドルを購入したり円に両替する際の為替手数料が1ドルにつき4銭or2銭にすることが可能です。詳細は住信SBIネット銀行公式ページよりご確認ください。
マネックス証券ではドルを購入する際の手数料が無料です。※円に戻す際には1ドルにつき25銭かかる
楽天証券では通常は1ドルにつき25銭かかるがキャッシュバックキャンペーンを行っているときもあります。
円⇒ドル 為替手数料 | ドル⇒円 為替手数料 | |
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SBI証券 ※住信SBIネット銀行利用 | 外貨預金⇒ 4銭 外貨積立⇒ 2銭 ※2022年7月25日よりコスト変更 | 4銭 |
楽天証券 | 25銭 ※キャンペーンあり | 25銭 |
マネックス証券 | 無料 ※4半期に1度見直される | 25銭 |
※ちなみに1ドル25銭の為替手数料で1万ドル両替する場合、為替手数料は2,500円かかることになります。
為替手数料も立派なコストです。「たかが25銭」とは思わない方が良いでしょう。
ただし、2022年7月25日より「住信SBIネット銀行」の外貨預金・積立の為替コストが見直されます。
住信SBIネット銀行を通じて外貨購入する方法は ロジャーパパさん の動画が参考になります↓↓
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SBI証券 口座開設(無料)15銘柄の人気米国ETFが無料購入できる「楽天証券」
通常米国ETFは米国株と同様の扱いの為、約定代金の0.495%(※10万円分購入した場合495円)の取引手数料がかかります。しかし一部のETFは買付手数料が無料で販売されています。
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
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その他の米国ETF 取引手数料 | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) | 約定代金の0.495% (最大22米ドル) |
買付手数料 無料米国ETF | VT VTI VOO EPI GLDM QQQ SPYD AGG VGT IYR | VT VOO VTI SPY RWR GLDM AIQ FINX GNOM EPI QQQ SPYD AGG VGT IYR | VT VOO VTI SPY IVV EPI DHS DLN DGRW |
特徴的なのは人気米国ETF15銘柄を無料としている楽天証券です。(※緑太字銘柄は2022年4月より新たに加わった買付手数料無料ETFです。)
買付手数料が無料ということはそれだけ投資にかかるコストを下げることができるということなので、米国ETFを購入する際は無料で購入できる証券口座で買付することをおすすめします。
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楽天証券中国株を買うなら「マネックス証券」or「楽天証券」
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
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中国株 取引手数料 | 約定代金の0.286% (最大517香港ドル) | 約定代金の0.55% (最大5,500円) ※2022年7月より 約定代金の0.275% (最大5,500円)に変更 | 約定代金の0.275% (最大495香港ドル) |
取扱銘柄数 | 459銘柄 | 1,196銘柄 | 2,581銘柄 |
中国株に関しては取り扱い銘柄数、取引手数料共に「マネックス証券」に強みがあります。
米国に次ぐ経済大国と言われる中国株への投資を検討されている方には魅力的に映るのではないでしょうか。
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マネックス証券他のサービスも充実する「楽天証券」
「楽天証券」を使うことによってその他様々な恩恵が受けられます。
楽天銀行での普通預金金利が0.1%
楽天証券には楽天銀行を連携(マネーブリッジ)させることによって楽天銀行での普通預金金利が0.1%になります。(大手メガバンクと比べると100倍の金利)
楽天市場でのポイント還元率がUP
「投資信託」や「米国株」を楽天ポイントを含めて一定額購入すれば、当月の楽天市場でお買い物時のポイント還元率がUPします。
※ポイントは1ポイントでも利用すればOKです。
また「楽天銀行」+「楽天カード」を使う事でもポイント還元率はUPします。
日経新聞が無料で読める
楽天証券の口座開設とログインを行うことで、日本経済新聞社が提供するビジネスデータベースサービス「日経テレコン(楽天証券版)」を無料で利用できます。
日本企業への投資をしている方や検討している方にとっては情報収集ツールとして役立ちます。
詳細は楽天証券公式サイトにてご確認ください。
他の楽天サービスが充実しているため、楽天証券は総合力の高い証券口座となります。
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楽天証券銘柄検索ツールが充実する「マネックス証券」
マネックス証券は銘柄検索ツールが充実しています。
企業の財務を確認するツールとして「銘柄スカウター」という機能があります。その中でも直近10年間の業績から条件を設定して、その条件に当てはまる銘柄を抽出できる「10年スクリーニング」が高機能でとても優秀です。
日本株では「IR BANK」という過去の企業業績が確認できる便利なツールがありますが米国株ではそういった便利なサイトがありません。
「IR BANK」の使い方は下記の記事で紹介しています↓↓
マネックス証券では米国株も直近10年間の業績を確認できる為、「増収傾向なのか」「増配傾向なのか」などを確認して投資判断ができます。
「10年スクリーニング」は口座を開設してログインするだけで使うことができる為、米国株投資をしたい方やもう既に投資している方はマネックス証券の開設をオススメします。
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マネックス証券まとめ
今回紹介致しました証券口座はどれも手数料が業界トップクラスに安い証券口座ばかりです。
一概にどの証券口座が優れているとは判断しづらいですが強みを挙げるとするならば以下のようになります。
どの証券口座も低コストで優良な証券ですが、投資初心者が開設するのであれば
投資信託を始め総合的に低コストで運用可能な「SBI証券」、もしくは操作画面も見やすく、他の楽天サービスでも恩恵が受けられる「楽天証券」がオススメです。
「個別株投資がしたい」などの中級者の方であれば、銘柄検索ツールが充実する「マネックス証券」が存在感を発揮するのではないでしょうか。
いずれも口座開設は無料でできるため、個人的には全ての証券口座を開設することをおすすめします。
オススメは紹介した証券口座全てを開設してそれぞれの得意分野ごとに使い分けるのが良いと思います。私自身も紹介した証券口座は全て活用しております。
いずれにせよ投資は目的に沿った投資をすることが重要なので、それにマッチする証券口座を活用しましょう。